●「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
この時期、Instagramを見るとアルゴリズムなのか、やたらと名言集が目につきました。
その中で、
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」
の言葉が心に残りました。
負けるときには、何の理由もなく負けるわけではなく、その対戦中に必ず何か負ける要素がある。一方、勝ったときでも、すべてが良いと思って慢心すべきではない。勝った場合でも何か負けにつながったかもしれない要素ある。
受験も同じだと思いました。息子は、休憩時間にいつもYouTubeを観ていました。YouTubeを観るのを楽しみに勉強していると言っても過言ではありませんでした。勉強の切りのいいところで休憩を挟み、気付くと休憩ばかりしていました。受験日まで2ヶ月を切る中、いつまで経っても受験生らしくありませんでした。「勉強しなくて良いの?」と何度声かけしたことかわかりません。
●「コベツバ愛」を募らせる
「負けに不思議の負けなし」の理由は、休憩時間の過ごし方に行き着く、と私は考えました。
本人と話し合いの結果、YouTubeを観るのを禁止し、休憩時間は受験に繋がりそうな本や漫画、NHK等を観ることにしました。休憩時間にデジタルメディア制限をしてからそれまでの娯楽がなくなり、歴史漫画を何回も読み返し、それも飽きて程なくして、息子は次の楽しみを見出しました。
それは意外にも、過去問対策として、『中学受験コベツバ』というオンライン解説サービスを閲覧することでした。塾では網羅していない過去問も全問動画で解説しており、とても役に立ち、思いもよらない良い展開でした。
その中で、中学受験を控えた家庭の相談に応える「コベツバradio」というコンテンツがありました。各学校毎の対策情報や入試情報、悩み相談があり、気がつくと、熱狂的なリスナーになっていました。
自分の経験談を投稿するほど、「コベツバ愛」を募らせていました。自分のニックネームが呼ばれると大喜びしたものです(笑)。
●受験を頑張っているのは「1人じゃない」
デジタルメディア制限の中、唯一許された媒体で、休憩時間には一緒に「コベツバradio」を聴き、受験の悩み相談を聞くのが日課になりました。受験を頑張っている同志の悩みを聞き「1人じゃない」と思えたのかも知れません。
受験に必要な入試情報・準備、試験当日までの過ごし方。本人自ら、かなり深いところまで理解するようになりました。受験校の合格発表時間から入金スケジュールまでも自分で調べあげ、当事者意識が芽生えました。
ここまで知ってしまった以上、かえってオープンにしたほうが上手く行くのでは、と思い、お互いに情報を共有し、ホワイトボードで可視化し、同じ目標に向かう同志のような気持ちで試験日まで向かい合いました。
生まれた時から動画やゲームが身近にあり、小学校でもタブレットやPCを支給されて学習している現代の子供たち。いきなり全てを禁止したり制限するよりも、コミュニケーションをとることが大切だ、と確信しました。
コベツバさん、受験に向けて息子を盛り上げていただきありがとうございました(笑)
親子の楽しい思い出となりました。
しかし実際には、まだこの時期は、勉強よりも「コベツバradio」に夢中、でした。この続きはまた次回・・・。