●受験生へのエール
東京の中学入試は、明後日2月1日から本格的に始まります。当塾でまなぶ生徒さんも、これに挑む子がたくさんいます。大学入試、高校入試を目指すお子さんも多く在籍していますが、今日はとくに中学受験についての私の思いを記していきます。
皆さんよく頑張ってきました。最後の最後まで全力を尽くしてください。それが私の願いです。皆さんは輝いていたと思います。中学入試にネガティブな意見を持つ人は、彼ら一人一人の姿を見てほしいものです。
塾だ、習い事だと忙しく過ごしても、小学生たちは思いのほか生き生きとしています。中高一貫校での6年間の充実した生活を考えると、中学受験は挑戦する価値があると思います。
大学時代から今まで、中学受験を経てきた人とたくさん知り合いました。もちろん全員ではありませんが、私にとっては素晴らしい出会いだったと思える方がたくさんいます。私の長男も中学受験を経て希望する大学に入学し、今年社会人となります。中高一貫校での六年間はかけがえのないものでした。勉強嫌いで何度も中学受験をやめたいといっていた彼ですら、中学受験の経験がその後の人生に影を落としてはいません。
●一つの正解にたどりつくことの大切さ
「世の中の正解は一つではない」といい、正解を求める学校での学びに対して、否定的な意見を耳にすることがあります。しかし、基礎・基本として身につけるべき学校での学びを軽視してはいけません。
たとえば社会に出て、上司なり先輩から『これやっておいて』と求められたことを正確に捉えて、できる人は意外と少ないと感じます。相手の意図を正確に掴んで理解する、ここから始まる論理的に考える力は、どんな社会でも必要なのです。
「正解は一つではない」、私は会社勤め時代の多くを営業マンとして過ごしました。また、60歳間際になって、成功するかどうかそれこそ答えのない起業をし、塾をふくむ二つの事業を立ち上げました。ですから、そのことはよくわかります。そのうえで、基礎・基本である論理的思考力が大切だと思うのです。
●人生はひとつ、でも一度ではない
すべてのお子様に、中学受験をすすめているわけではありません。精神面の発達がまだ受験レベルには成熟していない、中学受験しない方が良い子もいるのは確かでしょう。その子は決して能力が低いわけではないのです。偶々中学受験には合わないというだけなのです。
中学受験、すべての受験生が志望校に合格できるわけではありません。結果がどうであれ、胸を張って家に帰ってきてください。親はあなたをずっと見守っています。
中学入試は人生の岐路のひとつです。ただし、それで人生が決まるわけではありません。私たちの人生はたったひとつですが、何度でもチャンスはあるのです。たとえ大きな失敗をしたとしても、生きている限りチャンスはめぐってきます。私はそう考えています。
受験生の皆さん、応援しています。